魚雷バットが野球を変える。トルピード化が生み出す次世代のスイング効果
「魚雷バット(トルピードバット)」は、MLB選手の使用で話題となった新しい形状の木製バット。空気抵抗を抑え、スイング効率を高める設計が特徴です。
今、野球の世界で“形”そのものが進化し始めています。
魚雷バット(トルピードバット)とは?
魚雷バットとは、従来の木製バットとは異なり、グリップから先端までが滑らかに繋がった流線型の形状をもつ新しいタイプのバットです。
「魚雷(トルピード)」という名前は、そのシルエットがまるで魚雷のように見えることから付けられました。
特徴的なのは、バレルの最も太い部分(芯の位置)がやや手元寄りにあり、先端が細く設計されている点。
この構造により、スイング中の空気抵抗を抑え、バットを振る際の“抜けの良さ”を感じやすくなっています。
もともとはアメリカ・MLB(メジャーリーグ)で注目された形状で、開発にはヤンキース所属スタッフのアーロン・リーンハート氏が関わっています。
MLBで話題になった理由
2025年のMLBシーズン開幕時、ニューヨーク・ヤンキースの選手たちがこのトルピード型バットを使用し、
開幕戦からホームランを量産したことをきっかけに一気に注目を集め、日本のプロ野球選手も使用し始めました。
形状の特殊性から一時は「ルール違反では?」と議論も起きましたが、MLBの公式ルール(最大径2.61インチ・長さ42インチ以内・滑らかな丸棒形状)を満たしており、正式に使用が認められています。
この出来事をきっかけに、アメリカの複数メーカーが生産を始め、選手間でも「振りやすい」「スイングが安定する」と話題に。
一方で、「先端で当てたときに打球が伸びにくい」「慣れが必要」といった声もあり、評価は分かれています。
魚雷バットの構造と理論
魚雷バットの構造的な特徴は、重心をやや手元に寄せて設計していることです。
これにより、同じ重さのバットでもスイング時の体感が軽く、振り出しやすいと言われています。
物理学的には、バットの“慣性モーメント(MOI)”を調整することで、回転のしやすさや操作性を変えられるとされます。
バットを速く振れることで、打球速度(Exit Velocity)が上がる可能性があるわけです。
ただし、飛距離や打球角度の改善には、打者自身のスイング軌道やタイミングなども大きく関係します。
形状だけで劇的に変わるものではなく、**あくまで「スイング効率を高めるための新しい選択肢」**として捉えるのが現実的です。
メリットとデメリット
魚雷バットのメリット
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振り抜きやすく、スイング軌道が安定しやすい
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グリップからヘッドまでの流れが滑らかで、体全体を使ったスイングがしやすい
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バットコントロールを意識する打者に向く
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デザイン性・話題性が高く、モチベーションにもつながる
デメリット・注意点
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先端の重量が軽いため、先端で当たると打球が伸びにくい
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感覚的に慣れるまで時間がかかる
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現在は海外メーカーが中心で、価格がやや高め
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日本の大会・リーグによっては使用可否の確認が必要
日本でも広がる可能性
日本国内では、まだ公式試合での使用例は多くありません。
しかし大学野球や社会人野球の一部では、練習用・試験的導入が始まりつつあります。
また、SNSでは「試打してみた」「スイングが軽く感じる」といった投稿も増えており、
若い選手を中心に新しいバットの形状として関心が高まっているのは確かです。
TUSでは、これらのトレンドを踏まえながら、
日本人選手の体格やスイング特性に合うように設計された独自の木製バットの商品開発を進めています。
重さやバランス感、打球感の違いを感じながら、自分のスイングに合う一本を見つけてください。
18〜26歳の選手に伝えたいこと
あなたが硬式木製バットを使っているなら、
「魚雷バット」は単なる流行ではなく、自分のスイングを見直すきっかけになるかもしれません。
重要なのは「形」よりも、「自分に合っているかどうか」。
打球感、ヘッドの走り、ミート率、すべては人によって違います。
トレンドを知り、色々な情報を使い、比較し、自分に合ったバットを選ぶことが、
今後の打撃力アップへの第一歩です。
まとめ:新しい形は、新しい可能性へ
魚雷バットは、MLBから生まれた新しい挑戦。
スイングの効率を見直し、バットそのものの形で打撃を進化させる試みです。
TUSでは、野球を本気で楽しむ全ての選手に、
「本当に振りやすい一本」を届けたいと考えています。
もしあなたが次の一歩を踏み出したいなら、
一度 TUS 木製バットを手に取り、その違いを感じてみてください。
あなたの打球が、変わるかもしれません。